1/22/2006
2005年は、「愛」の必要性と「愛」の欠乏を実感した年
11年目を迎える「今年の漢字」に初の“心あたたまる漢字”大改修を行ったばかりの「清水寺・奥の院」ひのき舞台で発表
http://www.kanken.or.jp/kanji/kanji2005/kanji.html
財団法人日本漢字能力検定協会(本部:京都市/理事長:大久保昇)は、漢字の奥深い意味を伝授する活動の一環として、毎年年末に全国公募による1年の世相漢字を決定しております。
本年も11月初旬から12月初旬までの間、2005年を表す世相漢字「今年の漢字」を全国公募した結果、85,322通の応募をいただき、「愛」が4,019票(4.71%)を集めて1位になりました。
つきましては、2005年「今年の漢字」を「愛」と決定いたします。
「愛」を選んだ理由には、紀宮様のご成婚をはじめ、純愛ブームや芸能スポーツ界での結婚ラッシュなどに身近な「愛」を育む大切さを感じると同時に、世界規模で展開された大型ハリケーンや地震等の被災者救済劇や、21世紀最初の万博「愛・地球博」が大成功したことに世界規模の「愛」を育む大切さを感じたことが挙げられています。そんな中、各界で「アイちゃん」が愛称の女性が大活躍し、愛子さまが初の女性天皇になられる可能性が高まったことに期待を寄せる意見がありました。
その反面、残忍な少年犯罪や相次ぐ児童殺人事件、マンション耐震強度偽造問題など“愛が足りない事件”が多発したの意見も多く見受けられました。
今回、「今年の漢字」は11年目を迎えます。これまで10年間、暗い印象の漢字ばかりだった「今年の漢字」に初めて心あたたまる印象の「愛」が選ばれ、ベストテンにも明るい印象の「笑」と「幸」が入りました。今年の大きな特徴と言えるでしょう。
本日は、このような今年の世相を「愛」の一文字に託して、日本を代表する寺「清水寺」の森清範貫主に大きく揮毫していただき、清水寺「奥の院」のご本尊・千手観音菩薩に奉納する儀式を行います。
なお、発表の舞台となる「奥の院」では今年、大改修工事が行われ、新しい舞台が完成したばかりです。この新しい“ひのき舞台”から「愛」が世界中に広がり、愛のあふれる世の中へと変わっていくことを願ってやみません。本日揮毫された「愛」は大晦日まで、清水寺の本堂に置かれ、一般の方々に公開されます。
また、この行事は「漢字の日」(12月12日=いい字一字)の年中行事に位置づけております。この行事により、国民の皆様が、今年の世相とともに漢字の持つ奥深い意味を認識していただくことを願っております。
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